「おつきさま、こんばんは!」市川里美(講談社)
まん丸お月さまが輝く夜。 色々な国の人形やぬいぐるみたちがお月さまとの思い出を語ります。 登場するのは… ペルー・日本・アフリカ・スウェーデンの人形たち。 ロシアのマトリョーシカ。 フランスのピエロの指人形。 イギリスのぬいぐるみ、テディ・ベア。 イタリアの木製のピノッキオ人形。 アメリカのカントリー・ドール(これはアンディかな?) 日本人形は秋のお月見の話、 アフリカの人形は日食が怖かった話をします。 ピノッキオは三日月のゴンドラに乗った事があると言って、 鼻が伸びてしまいます。 他の人形たちも一人一人(?)自分と月との思い出を語ります。 幻想的でロマンティックな物語が、 各国の風景を背景に美しいイラストで描かれています。 日食や潮の満ち引きの原因が月であるという、 ちょっぴり科学的な内容もあります。 物語の冒頭、暗がりの中で人形たちの目が光っているイラストは、 少し怖いようにも感じます。 でもそれは、人形は他の玩具と異なり、 「魂を持つ存在なのではないか?」と畏怖させられるところがあるからかもしれません。 でも、ページをめくるとパッと画面が明るくなり、 たくさんの人形たちが微笑んでいます。 お月さまもとても楽しそうです。 ちなみに登場する人形たちの中で、 私が一番欲しいなあ〜と思ったのは、スウェーデンのお人形さん♪ 可愛くて、民族衣装がとてもステキです。 きっとお気に入りのお人形に出会える…そんなステキな一冊です。(2012/12/15) |